転売目的で土地を取得するのでない限りは、建物を建築するための費用もかかるし、 工場であれば機械などの設備投資も付随して発生するだろう。多額の投資を賄うためには、どう しても金融機関をはじめとする外部からの資金調達に頼らざるを得ないことが多い。 ファイナンスの重要性は、投資資金を量的に確保するという側面に限らない。ファイナンスの やり方次第で、投資の成果が大きく変わってくる。仮に、投資対象となる不動産の投資利回りが 借入金の利子率よりも高ければ、借り入れを増やせば増やすほど、自己資金に対する投資利回り は向上する。これを「レバレッジ効果」という(図表u)。 この点について少し説明しておこう。今、仮に100億円の自己資金があるとし、別に金融機 関からお金を借りるためには、5%の金利を支払わなくてはならないものとする。一方、投資対 象として、利回りが年皿%の賃貸オフィスビルが2棟(1棟の価格は100億円)あるものとす この場合、自己資金の範囲内で1棟のビルに投資すると、ビルから得られる収益は年間叩億円 (100億円×、%)となり、これがイコール投資家の利益となる(ここでは簡略化のために自 己資金のコストは考えない)。この場合の自己資金の投資利回りは、当然ながら皿%である。 これに対して、金融機関から100億円を借金し、自己資金と合わせて合計200億円の投資 をすれば、2棟のビルから得られる収益は年間別億円(200億円×皿%)となる。ただし、今 度は借金の金利として年間5億円(100億円×5%)を支払わなくてはならない。金利を差し る